2012年5月11日金曜日

あの名作はここで生まれた!文豪たちが愛した温泉旅館(東日本編)

日本人が温泉を楽しみだしたのは縄文時代まで遡ります。
起源は病気治療のためと言われています。
「湯治」を習慣的に行っていたんだそうです。

時は流れ明治9年、学術的に湯治場の発展に大きく貢献したのが
現在の東京大学医学部の教師として招かれたドイツ人医師ベルツです。
ベルツは草津温泉を訪れ、温泉の成分を分析し、
民衆に正しい入浴法を指導しました。
「草津には優れた温泉以外に、最良の山の空気と理想的な飲料水がある。
もしこんな土地がヨーロッパにあったとしたら、
チェコにあるカルロヴィ・ヴァリ(温泉地)よりも賑わうことだろう」
と草津を称賛し、日本の草津を世界に紹介したんだそうです。

1900年代半ば、特需景気で日本経済が一気に潤うと、
会社の慰安旅行等で1泊2食付の宴会形団体旅行によって温泉が熱い注目を浴びました。海外旅行ブームで温泉人気は一旦、下火になったりもしましたが
1989年、当時の竹下首相が全国の3300の市町村に1億円を交付した
「ふるさと創生事業」がきっかけで、この交付金を使って
全国300近くの市町村が温泉掘削に挑戦したともいわれ、
温泉利用者の年間延べ人数が1億2000万人を突破するほどまでになっています。


体や心の疲れをいやすため、温泉に出かけるという人が多いのではないでしょうか。
温泉とはどんなお湯のことかご存知ですか?
地下からの湧水で、医学的見地から治癒成分を含んだ水のことを「鉱泉」といいます。
そのうち、暖かいものを温泉と称すのだそうです。

日本にはいくつの温泉地があると思いますか?
なんと、届出が出されているだけで3157か所の温泉地と28154か所の源泉、
15024か所の宿泊施設があるんだそうです。


明治の文豪、志賀直哉の『城の崎にて』をご存知ですか?
兵庫県北東部にあるの城崎温泉が舞台となっています。
このように、日本文学の作品には多くの温泉地が書かれています。
有名な『坊ちゃん』。言わずと知れた夏目漱石の著書ですが
ここでも道後温泉と温泉地が舞台です。
道後温泉は漱石だけでなく、多くの文豪に愛されてきました。
近代俳句の父といわれた正岡子規をはじめ、菊池寛、
与謝野晶子など、きりがありません。

なぜ文豪たちは温泉地を好むのでしょう。
原稿を書くのに欠かせない静かな環境を求めて執筆の場として、
小説舞台として、温泉町のひなびた感を選び、
さらには現代人にも通ずる「湯治療養」のために
温泉を好んだのではないでしょうか。

今回は、日本全国文豪たちが愛した温泉地をピックアップし
ご紹介していきたいと思います。

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